まとめ

これまで述べたようにエキゾチックアニマルには野生動物が多く含まれており、国内での飼育が規制されている動物種も多く存在します。しかし、全く飼育できない状況にはなく、飼育にあたっては犬や猫以上に注意する点も多く存在します。先に述べたように脱走による生態系の影響や、人獣共通感染症の感染源としての重要性を十分に理解の上で飼育することが求められます。数多くの野生動物の飼育に関する歴史は浅く、個々の飼育方法や病気の情報も限られている状況です。興味本位の安易な考えでの野生動物の飼育については、場合によって自らを厳しく戒める必要があります。


1) 環境省:希少な野生動植物種を飼育・販売される皆さんへ
https://www.env.go.jp/nature/kisho/pamphlet/ForThoseWhoWantToKeepOrSellRareWildlife.pdf
2) 政府広報オンライン:希少な野生動物を守る「種の保存法」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201312/2.html#anc01


田村 豊 Yutaka Tamura

酪農学園大学名誉教授

1974年 酪農学園大学酪農学部獣医学科卒業
1974年 農林水産省動物医薬品検査所入所
1999年 動物分野の薬剤耐性モニタリング体制(JVARM)の設立
2000年 検査第二部長
2004年 酪農学園大学獣医学部獣医公衆衛生学教室教授
2020年 定年退職(名誉教授)

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