こんにちは。VETS CHANNEL事務局です。
毎月8日は「歯の日」ということで、犬猫にとっても口腔内の健康を守ることは生活の質に欠かせない要素ですよね。
家庭内でのケアについても、意識高く取り組まれている飼い主さんは多いのではないでしょうか?
そこで本日の注目トピックスは「健康な歯を守る」!注目動画と最新の論文情報をご紹介します!

注目動画と論文情報をご紹介!

動画でupgrade!
乳歯晩期残存における閉鎖式抜歯術

講師:岡野 公禎先生(おかの動物病院)
https://e-lephant.tv/vets-ch/vetspay/1004378/

乳歯晩期遺残に対する閉鎖式抜歯術の手術動画です。
小型犬の乳歯晩期残存は遭遇頻度が高く、その後の歯科トラブル予防のため抜歯を行う機会も多いのではないでしょうか。出血が少なく、歯肉・歯根を損傷させないテクニックを、ぜひご覧ください!


口腔環境の悪化を防ぐ方法として「ご家庭でのケア」を指導する場面も多いかと思います。
ケアの方法やその具体的な効果について、飼い主さんの理解を得るためには正しい情報の共有が不可欠です。
そこで、犬の歯周病の病態と予防法について、最新論文情報をご紹介します!


論文情報でupgrade!
犬の歯周病を再考する:この新旧の問題をどのように管理するか?


歯周病 (PD) は、犬の口腔炎症性疾患の中で最も一般的な疾患の一つである。PDの発症は、歯の表面に多数の微生物によるバイオフィルム (歯垢) が形成されることから始まり、その後、局所的な宿主の炎症反応が生じる。
この疾患を管理するためには、歯垢形成の予防と制御、およびPDに関連した局所的および全身的な影響の予防に焦点を当てた、いくつかの処置が不可欠である。
歯垢の除去とその形成の抑制は、歯磨き、さまざまな口腔製品の塗布、特定の食事や噛みおもちゃの使用を含む、歯科衛生ホームケア処置、および定期的な専門的歯周処置の組み合わせによって達成することができる。さらに、PDの進行を抑えるために歯周外科手術が必要となる場合もある。
これらの対策に関連して、宿主調節療法、抗菌薬療法、およびその他の革新的な治療選択肢が、PD管理に有用である可能性がある。加えて、PDの高い有病率とその潜在的な局所的および全身的影響との関係から、犬における本疾患の制御を改善するための新たな予防法、治療法、口腔処置の開発に投資する必要性が高まっている。
PDの各犬に最も適切な治療を行うためには、具体的なガイドラインと利用可能な製品および治療法の多様性に関する知識が不可欠である。

Revisiting Periodontal Disease in Dogs: How to Manage This New Old Problem?
Cunha, E., Tavares, L., Oliveira, M.
Antibiotics (Basel)
. 2022 Dec 1; 11(12): 1729.
PMID: 36551385


●これまでの連載は以下のURLから閲覧できます。
https://media.eduone.jp/list/106/123/


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