こんにちは!VETS CHANNNEL事務局です。

今回は、杉山 孝範先生(Animalius Surgery)による
エキスパートに学ぶ外科手技 第4回【Basics of long bone fracture management】
をご紹介いたします。

長骨の骨折をテーマに骨折の種類や治癒過程、適切な治療方法の選択に関して解説いただきました。
「どのプレートを選択しどう整復するか」という点にばかり注目しがちですが、
適切な器具や治療を選択するためには、病態を理解することはとても重要です。
この機会に骨折治療に関して改めて確認していきましょう。

◇エキスパートに学ぶ外科手技 第4回【Basics of long bone fracture management】
 講師:杉山 孝範先生(Animalius Surgery)
 https://e-lephant.tv/vets-ch/vetspay/1004178/

エキスパートに学ぶ外科手技 第4回【Basics of long bone fracture management】のPoint!


1. 症例の診断・骨折の評価(00:08〜13:47)
Point!  骨折治療において体系的に診断を行うことは重要であり、外科医と飼い主で治療方針を合致させることが必要である。また機械的・生物学的・臨床学的要因のいずれかに分類し、治療方針を考える必要がある。


2. 骨折の形態・骨折にかかる力・骨治癒(13:48〜32:16)
Point!  骨折フラグメント間の間隙は静止時と比べて負荷時に縮まり、その間隙のゆがみが2%以内であれば問題ないが、5%や10%である場合は骨形成が起こらない。


3. 解剖学的整復術(32:17〜58:18)
Point!  髄内ピンは骨の中心に配置されるため長骨での使用が適しており、片側に設置するプレートと比較して機械的強度が高いといえる。しかし屈曲のみにしか抵抗力がないため、他の器具との併用が必要となる。


4. インターロッキングネイル・創外固定(58:19〜1:14:02)
創外固定法は線形・円形・ハイブリッド型に分類されるがそれぞれの適応症を見極め、器具の管理に関して飼い主と相談する必要がある。


5.外固定法・術後評価・合併症(1:14:03~1:38:13)
Point! 骨折治療後は常に3つのA骨片同士の位置(Apposition)、アライメント(Alignment)、インプラントの状態(Apparatus)で評価し、術後6~8週間からは骨治癒の活動性(Activity)を加えた4つのAで評価する。

●これまでの連載は以下のURLから閲覧できます。
https://media.eduone.jp/list/102/122/


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