みなさん、こんにちは!
東京都葛飾区で開業している獣医師の進藤と申します。
私が運営している病院は、エキゾチックアニマルの専門病院です。
当院には犬・猫はまったく来院しません。
狂犬病予防接種やフィラリア予防もないので、春の繁忙期もありません(これはよいことなのでしょうか??)。
一般的な動物病院で働く獣医師の皆さんの目には、当院のような専門病院の日常は新鮮にうつると思います。
本連載では、エキゾチックアニマル専門病院での日常を少しずつ紹介していきたいと思います。

こんなフェレットをどうする?
フェレットが来院しました。
主訴は首が傾いてしまって歩きにくそうとのことです。
また、身体をしきりに掻いているとのことです。
図 来院したフェレット
活性も良好で一般状態は悪くありません。主訴の通り、斜頸が認められます。
斜頸はウサギを筆頭にエキゾチックアニマルの臨床ではしばしば遭遇します。
斜頸はあくまで症状でしかないので、原疾患を突き止める必要がありますが、鑑別は多岐にわたり、また実施可能な検査にも限りがあるので、確定診断は非常に困難といえます。
本症例では、犬の特発性前庭疾患やウサギのエンセファリトゾーン症ではあまりみられない、痒がるという症状がカギになっていそうです。
あなたの考える鑑別疾患は何でしょうか?