みなさん、こんにちは!
東京都葛飾区で開業している獣医師の進藤と申します。
私が運営している病院は、エキゾチックアニマルの専門病院です。
当院には犬・猫はまったく来院しません。
狂犬病予防接種やフィラリア予防もないので、春の繁忙期もありません(これはよいことなのでしょうか??)。
一般的な動物病院で働く獣医師の皆さんの目には、当院のような専門病院の日常は新鮮にうつると思います。
本連載では、エキゾチックアニマル専門病院での日常を少しずつ紹介していきたいと思います。

こんなセキセイインコをどう診断する?
セキセイインコが来院しました。
主訴は、毛引きがひどく羽がボサボサになってしまった、とのことです。
図 来院したセキセイインコ
外貌上羽が短く、薄い感じにみえます。
「毛引きをしている」という主訴で来院するセキセイインコは、非常に多いと思います。
根治が難しい症例が少なくありません。
そのため、転院してくる、していくケースも多いのではないでしょうか。
鑑別は多岐にわたりますが、はたして本当に毛引き症でしょうか。
図 症例の開翼した外観(背側)
大きな風切り羽が認められません。
図 症例の腹側の外観
やはり羽はボサボサしています。
あなたの考える鑑別疾患は何でしょうか?