当コラムでは、獣医療現場で働く人のために、就職活動に関する内容をお届けしてまいります。(Hippo-Works Facebook等でご紹介した記事も含みます)

オンラインで海外の獣医師による講演が手軽に見られるようになった昨今、グローバルな働き方も身近になりつつありますが、動物に対する治療の方法は同じでも、文化の差によって、犬種や考え方は異なってきます。今回は、米国の獣医療の特徴や日本との違い、レジデントの目指し方などを、一般社団法人LIVES(League of International Veterinary Educational Specialists)さんより、活躍する専門医の方に伺いました。

米国と日本の獣医療の違い

犬の大きさ
地域によりますが、日本と比較すると大型犬を飼育していることがとても多く、チワワなどの超小型犬を診る機会が少ないです。獣医師も大型犬に慣れている傾向があります。超小型犬が来ると『すごく小さい可愛い子!』と盛り上がります。

病気
日本との違う点は、大型犬の症例、銃撃や他の犬との喧嘩による外傷が多いことです。また日本ではあまりみられない感染症もあります(ジステンパーなど)。

動物の種類
米国では、馬やヤギなどの大動物もペットとして飼われていて、診察することが珍しくありません。

病院設備
二次診療施設の設備は日米で大きな違いはありませんが、一次診療施設では日本のように血液検査用の機器や、超音波機器などの機械を所有していることは多くありません。地域によっては大動物も小動物も診る一般病院もあり、どちらにでも対応できるように基本的な機器・設備を所有しています。

治療費
治療費は全体的に米国のほうが高めです。その結果、獣医師の給料も日本より高い傾向にあります。

治療方法
大きな違いはありません。ただ、重症度が高い場合は安楽死を選択することが日本よりも多いため、終末期医療に関しては大きな違いがあります。日本のほうが重症度の高い症例に対しても手術をおこなう傾向にあります。

研究室や卒業論文
日本の大学では学生の時に研究室に所属し、卒業論文を書くことになりますが、米国ではこのシステムはありません。研究に興味のある学生は個人的に先生にお願いし、研究に関わっていくこともできます。

分業(動物看護師との分業)
 獣医師は治療方針を決めることに集中する一方、留置針を挿れることなどは動物看護師の役割になります。