こんにちは。VETS CHANNNEL事務局です。

今回は、米地 謙介先生(奈良動物二次診療クリニック)による
膝蓋骨内方脱臼整復術【術前/術後カンファレンス・手術】をご紹介いたします。

症例はチワワ・8歳齢・雌・2.6㎏で、膝蓋骨内方脱臼グレード4と診断され手術を実施することとなりました。
動画は術前カンファレンス・OPE・術後カンファレンスの3部構成となっており、症例に対して掘り下げて学ぶことができます。各手技の特徴と目的を理解し、症例毎に調整していくポイントをご確認いただけます。

膝蓋骨内方脱臼整復術【術前/術後カンファレンス・OPE】のPoint!①


■膝蓋骨内方脱臼整復術①【術前カンファレンス】
1.骨切りの必要性(00:09〜15:12)
Point! 膝蓋骨内方脱臼gradeⅣの症例は大腿直筋が拘縮している場合、大腿骨の骨切りが必要になるケースが多い。骨切りが必要かどうかは、膝関節が伸展できるかどうかで判断が可能である。


2.術式の解説(15:13~26:49)
Point!  膝蓋骨を外方脱臼させた状態で滑車溝のV字造溝の手技を進める。
これにより内旋していた脛骨を外側に矯正した状態である程度固定することができる。


■膝蓋骨内方脱臼整復術②【OPE】
1. 切皮(00:09〜2:47)
Point!  切皮は膝蓋骨を基準とすると切開ラインが内側に偏り過ぎてしまうため、大腿骨を基準にその外側を切開する。皮下織および脂肪は白色の筋膜を確認出来る程度まで丁寧に剥離していく。


2. 滑車溝造溝(02:48〜33:00)
Point!  膝蓋骨の大きさを確認し、滑車溝をV字造溝していく。
深くし過ぎても膝蓋骨が浮いてしまうため、深さは膝蓋骨の厚みの1/2程度に調整する。


3. ラテラルスーチャー(33:00〜41:37)
Point!  脛骨結節は近位側に穴を開けると遠位側に糸を通した場合と比べて強固に固定することができる。