当コラムでは、獣医療現場で働く人のために、就職活動に関する内容をお届けしてまいります。(今回は、過去のHippo-Worksの特集の人気記事より内容を一部アップデートしています)
来年の4月には卒業して社会人!
臨床獣医師を目指す学生さんにとってこれから最後の1年です。卒業は獣医師としてのスタートでもあり、将来どんな獣医師を目指すのか、そのためにはどのような学習を進めていったらよいのか、勤務先によってもその道は人それぞれ異なってきます。
将来どのようにステップアップしていくか、今よりちょっと先のことを考えてみませんか?

卒後の学習ロードマップ
晴れて臨床獣医師となり、来年の4月からは動物病院で働きはじめます。大学卒業の時点で立つスタートラインは誰もが一緒ですが、そこからどのような獣医師を目指すかは人それぞれです。 勤務先の病院のリーダーや主任、分院長を目標としたり、はたまた開業して院長を目指していく!という志はキャリアアップにおいて必要です。しかし、漫然と長く病院で働いていれば自然と知識や技術が身についていくということでもありません。卒業後は学習カリキュラムが無いなかで直面する症例一つ一つに対処するために、自主的にセミナーへ参加したり、専門誌や書籍を読むことがもちろん必要となってきます。しかし、単位や試験のような目標がない状況で、自力で学習を進めていくことは修行ともいえます。
そこで、臨床獣医師としてのスキルアップを図るための学習ロードマップを描く際に、専門医や認定医の資格取得を目標の一つに組み入れてみるのはいかがでしょうか。獣医療では、内科、外科、皮膚科、眼科、歯科など、科目ごとに学会や協会が存在しています。それぞれの資格の取得までの道のりは容易ではありませんが、資格の取得という目標を掲げ、それぞれのカリキュラムに則って学習することで、単に自主的に学習をするよりもモチベーションの向上や維持につながるでしょう。

キャリアアップとスキルアップの違い
キャリアアップ: 職務経歴を向上させる。
スキルアップ: 個の能力を磨く。
上記の2つの意味はまったく異なりますが、スキルアップがキャリアアップの近道になるとも考えられ、相互関係があるともいえます。