みなさん、はじめまして!
東京都葛飾区で開業している獣医師の進藤と申します。
私が運営している病院は、エキゾチックアニマルの専門病院です。
当院には犬・猫はまったく来院しません。
狂犬病予防接種やフィラリア予防もないので、春の繁忙期もありません(これはよいことなのでしょうか??)。
一般的な動物病院で働く獣医師の皆さんの目には、当院のような専門病院の日常は新鮮にうつると思います。
本連載では、エキゾチックアニマル専門病院での日常を少しずつ紹介していきたいと思います。

エキゾチックアニマルに含まれる動物は?
実は、「エキゾチックアニマル」という言葉には明確な定義がありません。
「外国産の動物」などと訳されることもありますが、これだと珍しい爬虫類だとか、動物園でしかみることのできないような動物を想像されてしまうかもしれません。
しかし、国内産の動物も診察することは日常的に当たり前なので、これは正確な訳とはいえないでしょう。
本連載では、「飼い主に飼われている動物、ただし犬・猫をのぞく」という意味で、エキゾチックアニマルという言葉を使います。なので、ウサギやハムスター、モルモット、ニワトリ、ヤギ、ブタなど、家畜や家禽、実験動物もエキゾチックアニマルです。
エキゾチックアニマルの診療では、それら多様な動物種それぞれ固有な性質を知っていなければなりません。
・どれくらい大きくなるのか
・何を食べるのか
・繁殖期間
・おおまかな寿命
・雌雄鑑別
・原産地
などなど・・・、これらを大学のカリキュラムで学べる機会は、現状ほとんどありません。
自分で勉強しなくてはならないのです。
病院の書庫の一部。獣医学書以外に一般飼育書にも目を通すようにしています。