まず「鍼灸」や「中医学」と聞いて、あなたはどんな印象をお持ちでしょうか?
「うわっ、怪しいやつキタ!」とか「おまじないだろ~」とチラッとでも思った方!
とりあえず、最後まで読んでみてくださいね!

中医学って何?
鍼灸治療は中医学(中国伝統医学)を実践する方法の一つで、中医学はれっきとした医学です。
よく東洋医学と混同されてしまいますが、私たちが使う広義の東洋医学という言葉は、本来は西洋に対しての東洋、すなわち、インド伝統医学、韓医学、チベット医学などを含む総合的なものです。
(この連載では現代主流となっている医学を西洋医学と呼ばせていただきます)
中医学は、中国古代の自然哲学をもとに、それぞれの地域の環境や食生活を反映しながら、現在の鍼(はり)の元になった石鍼や灸、漢方薬の元になった薬草などを利用する治療法として発展してきました。その他にも、気功や推拿(すいな)など、治療用具や薬を使わない方法もあります。
現在の鍼灸・漢方治療も、各臓器やからだの水分・熱量のバランスをとり、足りないものを補い、要らないものを取り去り、自己の治癒力を高めることで、自分自身で心身の不調に対応していくことを目標とするものです。
