株式会社東海理化(本社:愛知県丹羽郡大口町、代表取締役社長:二之夕 裕美)は、特定外来生物であるアルゼンチンアリの駆除剤「ぷりっとベイト」の販売を開始します。
ニュース概要
駆除対象となるアルゼンチンアリは世界の侵略的外来種100種(国際自然保護連合)に指定され、高い攻撃性と異常な繁殖力により世界中で生態系を破壊している危険な特定外来生物です。日本でも生息地を広げており、生物多様性が失われる一因となっています。
当社は2023年4月に岐阜県可児市とアルゼンチンアリの防除に関する連携協定を締結し、アルゼンチンアリの生息調査や防除作業に取り組んでまいりました。その防除作業において、特定の地域に「ぷりっとベイト」も活用し、アルゼンチンアリの生息分布を大幅に縮小しました。
「ぷりっとベイト」は、様々な場所への直接塗布や、巣に持ち帰らせて駆除することができるアルゼンチンアリ用の駆除エサ剤です。
一般的に使用されている駆除エサ剤は粒体や半固体ペーストですが、ぷりっとベイトはグリースを基材としているため、以下の特徴を持っています。
<ぷりっとベイトの特徴>
①従来設置できなかった場所に塗布が可能
川の護岸、樹木、ブロック塀、石垣など垂直な場所にも塗布できます。
また、グリースガンを使用することでぷりっとベイトを飛ばすことができるため、
塗布しづらい場所にも簡単に塗布が可能です。
②屋外にそのまま塗布しても効果が持続する
アルゼンチンアリに特によく効く薬効成分は紫外線と水に弱く、
これまでは保護ケースで囲まれており、保護ケースの回収が必要でした。
ぷりっとベイトは風や雨に流されにくく保護ケース無しで効果が持続します。
③自然環境に配慮した素材
自然環境への影響を考慮し、グリースの主成分となる天然オイルには動物性の油脂、
誘引剤には食品廃棄物を与えて育てたミズアブを採用しております。
当社は、自動車部品製造業として培ってきた知見/技術を活かして、特定外来種の駆除活動に苦労されている各行政・各地域の方々と連携し、自然と共生して生物多様性を守る取り組みに貢献していきます。
(参考)
グリースガンで数m先へ飛ばして塗布する様子
一晩中アリが駆除エサ剤を食べ続ける様子(赤外線カメラ)
樹木の幹に塗布したぷりっとベイトに群がるアリ
~ぷりっとベイト開発にあたり協力いただいた会社について~
・協同油脂株式会社
協力内容:駆除エサ剤をグリース化する為の共同開発
・株式会社エルメティア
協力内容:食品廃棄物を与えて育てた誘引剤(ミズアブ)の提供
当社公式HP:https://www.tokai-rika.co.jp/