夏になり猛暑が続くと、熱中症で来院されるケースが増えてきていると思います。熱中症は、暑熱環境により意識障害や高体温だけでなく、重度になるとショックや低血圧を引き起こす可能性があります。今回は、熱中症における輸液療法について考えてみます。

熱中症とは

熱中症は、“暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称”と定義されます。臨床現場では、暑熱環境にいるとき、あるいはそのあとから全身症状を起こしたものを熱中症として疑い治療を行います。

もちろん、他の原因を除外することは必要です。熱中症=高体温という印象がありますが、来院時には必ずしも高体温を呈しているとは限りません。来院前からすでにオーナーによって冷却処置が行われている場合は、高体温だけでなく、正常体温、場合によっては低体温になっている状況もあります。重要なことは、体温だけで熱中症と判断せず、暑熱環境への暴露や冷却処置の有無について状況を確認することです。