導入から覚醒までの流れ

最低限必要な機材や情報が揃ったら、導入から覚醒までの流れも頭に入れておくことは個々の患者に合わせた麻酔・疼痛管理には不可欠である。例をあげると、導入時には挿管が難しくないか、維持では低血圧に陥りやすくないか、覚醒では抜管後に上気道閉塞を起こさないかなど起こり得る最低最悪の問題を想定し(図2)、できる限り備えるとよい。「何も起こらなかった」は結果論である。次に何が起こるかは、やってみないとわからない。


図2:麻酔・疼痛管理において気をつけるべきポイント

今回は事前準備の重要性について触れた。次回はモニタリングの意義について述べたい。
次回予告(8月2日掲載予定)


小田彩子 AYAKO ODA

略歴
米国獣医麻酔疼痛管理専門医

ノースカロライナ州立大学獣医学部卒業
テネシー大学小動物臨床インターン修了
ノースカロライナ州立大学獣医麻酔科レジデント修了
Veterinary Anesthesiology Consultant(個人事業)代表

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