‐ はじめに ‐

こんにちは。動物病院ヒューマンスキル育成コンサルタントの田中理咲(タナカリサ)です。

前回までは、ソーシャルスタイル理論に基づいた4つのタイプ分けを「後輩育成」に活かすポイントをご紹介してきました。
最終回となる今回は、視点を変え、タイプに応じた対応を「飼い主様接遇」に活かすとしたら?という視点で考えていきたいと思います。

<第9回目はこちら>
https://media.eduone.jp/detail/10367/

<各タイプの復習をしたい方はこちら>
http://media.eduone.jp/detail/10258/
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■ただ「飼い主様に合わせるためだけ」にタイプ別接遇を使うのか?


日々、多くの飼い主様と接している皆さまに、「この人、苦手なんだよな・・・」と思う方がいてもなんらおかしいことではありません。
ただ、私たちは「苦手=嫌い」と捉えてしまいがちです。ここには微妙なニュアンスの違いがあり、注意が必要でもあります。


「嫌い」とは、好きではないこと。対象そのものを受け付けない状態。
「苦手」とは、得意ではないこと。努力しつつもうまくいかない状態。


人間なので、「嫌い」も「苦手」もあって当然ですが、「苦手=嫌い」という自動思考によって、「苦手な飼い主様とうまくやるための努力」を手放してしまうことは避けたいですよね。


一方で、「苦手な飼い主様とうまくやるための努力」が、ただ「相手に合わせるだけ」というのもストレスがたまります。何より命を扱う現場、飼い主様ご家族と動物たちのQ.O.L.向上を目指す仕事においては、適切でないことも多々あるはずです。


目的は「相手に合わせる」ことではありません。飼い主様のタイプを尊重した関わりをすることで、最終的に獣医療スペシャリストとして、多様な飼い主様を適切にナビゲートできるからこそ、タイプ別接遇を行う価値があるのだと思います。
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タイプごとに異なる「好きな接遇の違い」

ここまで連載をお読みいただいた方は、恐らく各タイプが好む接遇のイメージに察しがついているのではないかと思います。

まずは、飼い主様目線で「好きな接遇」を「丁寧度」「正確性」「親密度」「合理性」「迅速性」の5点について、どの程度、重要視するのかを、★の数、3段階評価で整理してみます。


● ライオンタイプ ●
丁寧度:★
正確性:★★
親密度:★
合理性:★★★
迅速性:★★★
【補足】適度な距離感を保った関わりが大切。ムダなく、テキパキとした対応を好む


● おサルタイプ ●
丁寧度:★
正確性:★
親密度:★★★
合理性:★
迅速性:★★★
【補足】ざっくばらんに本音を言い合える関係性を好む。裏のない気持ちよい関係が好き


● ふくろうタイプ ●
丁寧度:★★
正確性:★★★
親密度:★
合理性:★★★
迅速性:★
【補足】関係構築はゆっくりと行いたい。信頼できる人かをじっくりと見極めたい


● うさぎタイプ ●
丁寧度:★★★
正確性:★
親密度:★★★
合理性:★
迅速性:★
【補足】自分の状況・心情をくみ取ってくれ、温かく寄り添ってくれる対応を好む