貴方がこれから働きに出ようとしているフィールドはどんな世界でしょう。

動物病院の業界全体の動きを知り、働く上での一つの情報として理解をしておきましょう。


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獣医師の数と動物病院の規模


獣医師数(獣医師法第22条の届出による)は、最新の2022年の調べによると40,455人。2020年が40,251人であったのに対し、増加していることがわかります。
このうち小動物の個人診療施設に従事する獣医師は16,541人、公務員が9,213人、企業・団体などが7,842人、獣医事に従事しない者が4,354人、産業動物の個人診療施設が2,089人となっています(図①)。


また、動物病院の開設届出状況は、“小動物、その他”の分野では2008年が約10,000件であったのに対し、2022年には12,616件まで増加しており、近年のペット飼育頭数の減少傾向に反して、動物病院の数は年々増加していることがわかります。
1施設当たりの獣医師の数を見てみると、大半が3人以下の施設であり、9名所属している施設まではだんだんと少なくなっていきます(図②)。


しかし、10人以上の施設は321件の登録があり、2013年(10年前)の数167件と比較すると倍増していることがわかります(図③)。


動物病院の大型化がこの10年で進んでいる傾向が伺えます。
このほか、農林水産省の公表するデータから、政令指定都市や特別区がある都道府県に10人以上の獣医師がいる大規模な病院が多く、人口の多い都道府県ほど大型の動物病院が多いということがわかっています。
実際に、動物病院で働く獣医師の分布を都道府県別にみると、東京都(約2,800人)と神奈川県(約1,700人)が突出しており、次いで千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府(いずれも1,000人前後)に集中しています。