富士フイルムVETシステムズ株式会社(本社:東京都三鷹市、代表取締役社長:藤原 清隆)は、エピジェネティクス企業※1であるVolitionRx Limited(所在地:シンガポール、CEO:Cameron Reynolds、以下Volition社)の子会社Belgian Volition SRL(所在地:ベルギー、CEO:Cameron Reynolds、以下Belgian Volition SRL社)と、同社が製造・供給する犬のがんを対象とした血液検査試薬Nu.Q🄬 Vet Cancer Test(ニューキュー ベット キャンサー テスト)について、日本市場における供給契約を締結しましたので、お知らせします。

当社は、今月から犬のがんに関するスクリーニング受託検査を試験運用し、今夏頃から本格稼働を目指します。


近年、犬や猫の寿命の延長に伴い、その死因に占める「がん」の割合が高まっており、犬の死因の第1位※2となっています。犬や猫は自らの体の不調を訴えることが難しいため、がんが進行した状態で見つかることも多く、早期発見が課題となっています。

Nu.Q🄬 Vet Cancer Testは、犬のがんの早期発見のためのスクリーニング、治療モニタリング※3を目的として開発された試薬で、リンパ腫等のがんに罹患している可能性を血液のみで評価できることから、簡便で侵襲性が低い点が評価されています。現在、アメリカ、イギリス、シンガポール等に供給されています。

当社は、本契約に基づき、日本国内で初めて、Nu.Q🄬 Vet Cancer Testを用いた血液検査サービスを開始します。がんの早期発見・治療モニタリングを通じて、犬のよりよい人生(ワン生)をサポートすることで、獣医師ならびに犬のご家族に貢献します。

当社は今後も、動物用医療製品の提供、受託検査とIoTサービスを通じて動物医療の発展に尽くし、人と動物が安心して健やかに暮らせる社会に貢献していきます。

『富士フイルムVETシステムズについて』
富士フイルムVETシステムズは、全国の動物医療施設に対して健康診断を中心とした検査サービス等を提供しており、動物病院では実施できない専門的な検査にも対応できます。また、国内10拠点に受託検査所を設けており、その検査ネットワークと検体集荷網を活かして、迅速に検査結果を報告するサービスを提供して市場をリードしてきました。全国の動物病院・クリニックの獣医師から、その迅速性と利便性が高く評価されています。

『Volition社について』
Volition社は、エピジェネティクスの進歩に重点を置いた多国籍企業で、研究開発活動はベルギーを中心としており、米国にイノベーション研究所とオフィスがあり、さらにロンドンとシンガポールにもオフィスがあります。Volition社は、生活を変えるような病気に罹患している人や動物の早期発見、治療モニタリングを通じて命を救うことに注力しています。

Volition社は、子会社を通じて、一部のがんや敗血症などのネトーシスに関連する疾患を含むさまざまな疾患の診断とモニタリングに役立つ、シンプルで使いやすく費用対効果の高い血液検査を開発・商品化しています。Volition社の子会社であるBelgian Volition SRL社は、富士フイルムVETシステムズ株式会社との供給契約の締結者です。

※1 後天的な遺伝子発現調節の仕組みや、それに関する研究のこと
※2 アニコム家庭どうぶつ白書2023 犬の死因10歳
※3 診断やがんの種類の特定をするものではない。